谷田病院での医療DX

谷田病院では各種ソフトウェアのデータベースを直接接続して、各種プログラミングツールを利用して、業務プロセスのDXや医療DXにチャレンジしています。失敗もたくさんありますが、次々にトライして、使われるDXを見つけています。

 

勤務表の自動化「GORDIAN」

Google OR-Toolsの数理最適化ツールを使って、勤務表を自動で作成する仕組みです。まだ、一部でしか使われていませんが、日々改善。

 

体温計データから出退勤管理

コロナ禍で入手した入口に設置した非接触体温機器から、顔認証で出退勤予定表と突合して、勤怠管理をしています。出勤・退勤の選択も不要。もちろん、社員証も不要な仕組み。

 

 

診療報酬届出情報からベンチマーク

全国の厚生局に公開されている診療報酬の届出情報を収集して、当院と同じような病院でどんな届出しているか。それをベンチマークして、当院では取れないのか?を検証。

 

電子カルテで探す情報をリスト化

電子カルテで患者ごとのページを開いて、バイタルデータ等を確認する作業が手間です。それを抽出してエクセルのリストに自動出力。抽出したいデータは職種によって好きなものを選べます。

 

特定の薬剤の投薬状況や検査状況などを可視化して、リスト化することもしています。

 

医療スタッフの動きの可視化

医療スタッフが電子カルテに入力したデータをもとに、誰が・いつ・どの患者さんに対して、どんな処置等を実施したのかを可視化することができます。感染症の接触管理、業務量管理に活かせます。今後は、電子カルテ以外のデータによる業務の可視化も予定しています。

 

ウェブ上のデータを抽出して院内PCに転送

ウェブ上に公開される様々なデータをウェブスクレイピングしてきて、グラフ等に加工し、PPTにして、院内の各PCに表示させたり、スクリーンセーバーに自動設定しています。

 

院内のスケジュールを外部から閲覧

ちょっと古いHTML形式の院内スケジュールの情報を自動取得して、院外の関連施設等から閲覧ができるようにしました。もちろんRPAで自動です。

さらにそのスプレッドのデータからGoogleカレンダーに自動で表示するようにできました。これで院内のスマホとかからスケジュールが見れるようになります。Googleカレンダーの閲覧が広がってきたら、古いスケジュールの方をフェードアウトする予定です。登録もGoogleフォームにアドレス入れれば自動でされます。

 

RPA出退勤データ作成

出勤データを毎日作成するための作業が15分ほどかかります。その作業を画像認識系のRPAで自動化してます。このプログラムの作成はPythonを使って、PyAutoGuiのモジュールを使い、無料で作ってますプログラム作成者はSEではなく、一般事務員でChatGPTを使って作成しました。

 

電子カルテ使用不可でも診療を継続できるシステム(RECOVER)

ランサムウェア被害時やその他、自然災害・ネットワーク障害で電子カルテが使用不可となった場合に診療を継続するための参照システムRECOVERをつくりました。特別なシステム・ツールは使用していません。どの病院にもすでに所有するツールです。
 ・RDBMS : 当院の電子カルテMIRAISでは Oracleです。SQLでデータを自動抽出!!
 ・Perl : 簡単に閲覧できるCSVは暗号化はマスト!!
 ・Windows : OSに備わる Network shellで接続・遮断を制御!!
 ・Excel VBA : 復号されたCSVをExcelに自動転記!!

 

生成AIで電子カルテからサマリーの自動作成

電子カルテのデーターベースを読み取り、生成AIが自動で退院サマリーを作成しています。過去の入退院日や処方や変更履歴なども自然言語で問い合わせることもできます。株式会社ALY社と協同で開発をしています。

 

介護福祉士の割合をChatGPTで自動算出

介護報酬のサービス提供体制加算を届出するにあたり、毎月、介護職に対する介護福祉士や経験のある人材割合を計算しなければなりません。その作業をChatGPTにファイルをアップロードするだけで済むようにしました。元データはいつも使っている、勤務表のデータなので、わざわざ新たな資料を作る必要はありません。myGPTsで作成したので、プロンプトを毎回入れる必要もありません。


 

医療DX人材育成プログラム

病院内で実践できる医療DX人材を育成するプログラムを始めます。プログラムは2つあり、一つは情報システム部のような一定のパソコンスキルがある方向けです。もう一つは、全く知識がない方にマンツーマンでお伝えする内容です。

<情報システムメンバーレベルの人材向け>
詳細ページはこちら

 

<プログラムもパソコン操作も自信がない人向け>

https://note.com/byoinkeiei/n/n110eb9e13b4d

 

DXに関する記事等

医療機関におけるDXの問題点と成功事例

 

ITを活用した谷田病院の業務改善 ~地に足をつけた医療DX~

 

m3.com 病院事務長・藤井将志が見据える医院経営DX 

 

企業との協業開発や実証実験

他の企業様とのシステムの協業開発や、実証実験等も行っております。詳細は以下。

企業とのコラボレーション

 

問い合わせ先

他病院でのDX支援もご相談ください。

藤井(fujii@yatsuda-kai.jp

那須(nasu-t@yatsuda-kai.jp